2025年、SOXLの購入で大失敗してしまいました。ビギナーズ・ラックに浮かれて安易に手を出した結果、たった数日で含み損を抱え、回復を願うばかりで何もできない「塩漬け」状態に。
なぜこのような事態になったのか、その原因は「ボラティリティ・ディケイ」という、レバレッジETF特有の仕組みにありました。
この記事では、私の失敗談を交えながら、レバレッジETFが持つ長期保有の危険性と、正しい付き合い方について解説します。
2025年1月に購入したSOXLのしくじり
2025年最大のしくじりとして1月末に購入したSOXLが含み損で、ずっと塩漬けされていることがあります。
暇を持て余してマネーゲームに興じ、ビギナーズ・ラックを受けて、あまり考えずにレートの高い台に挑戦したのが誤りでした。
下は2025年1月21日のSOXとSOXLの指数を100とした2025年8月8日までのグラフです。
SOX:フィラデルフィア半導体株指数
SOXL:Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF 1月末のDeepSeekショックと関税の影響で、SOXLは一時80%近く下落し、今もなおショック前の水準を回復できていません。対してSOXはショック前を上回っています。
ボラティリティ・ディケイとは?
これは「ボラティリティ・ディケイ(Volitility Decay)」によるものです。
レバレッジETFは、日々のパフォーマンスを3倍にするように設計されています。この「日次リバランス」により、市場が上下動を繰り返すだけでも、ETFの価値は徐々に目減りしていきます。
(参考)
たとえ元の水準に指数が戻ったとしても、レバレッジETFの価値は大きく下落している可能性があるのです。
シミュレーション
仮定のシナリオとして、ある日、対象となる株価指数が20%下落したとします。暴落後、市場は毎日着実に1%ずつ上昇し、元の水準に戻ると考えます。
■通常のETF(1倍)
価値は100から80になります(-20%)。80から100に戻るには、25%の上昇が必要です。毎日1%ずつ上昇する場合、元の価値に戻るまでに約23営業日かかります。
■3倍レバレッジETF
価値は100から40になります(-60% = 20% × 3)。40から100に戻るには、150%の上昇が必要です。市場が毎日1%上昇すると、このETFは毎日約3%上昇します。毎日3%ずつ上昇する場合、元の価値に戻るまでに約31営業日かかります。
この仮定のシナリオでは、通常のETFが約23日で回復するのに対し、3倍レバレッジETFは約31日かかります。つまり、回復には約1.3倍の時間がかかることになります。
しかしながら、市場がただ上昇するだけでなく、乱高下を繰り返す場合、ボラティリティ・ディケイの効果はさらに顕著になります。
指数が元の水準に戻っても、3倍レバレッジETFはボラティリティ・ディケイにより価値が大きく目減りしており、元の水準に回復できない可能性があります。
レバレッジETFは短期決戦専用!
つまり、3倍レバレッジETFは確実な勝ちを見込んだ場合の、短期決戦向けの商品なのです。
レバレッジETFの最終的なリターンは、市場の始点と終点だけでなく、その間の値動きの経路に大きく依存します。長期の保有期間では、この経路が複雑になるため、リスクの管理が極めて困難になります。
したがって、レバレッジETFは、明確な上昇トレンドが予想される局面で短期間だけ保有し、利益が出たら速やかに手仕舞い(売却)するような、投機的なツールとして考えるべきです。長期的な資産形成やポートフォリオの核として保有するのには適していません。
ということを全く理解しておらず、現在まで塩漬けするに至っており、これは猛省するところなのであります。
ぜひ、皆様はこのような失敗をなさらないようにしてください。
このような失敗談も赤裸々に公開して参りますので、ぜひ応援よろしくお願いいたしますm(_ _)m
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